Days on the Rove

好事家風情の日常。読書と散歩と少々の酒。

大船の地霊(ゲニウス・ロキ)序論もしくは予告編

以下のようなテーマで不定期連載していく予定です。

10年以上前から暖めていたテーマ。

うまくまとめられるか自信ありませんが、書き連ねていこうと考えています。

皆さま、ご指導ご鞭撻、叱咤激励、資料提供、情報共有、栄養補給(?)よろしくお願いいたします。

書き出すきっかけを与えてくれたツイッターのフォロワーの皆さんに感謝。
(ツイッター上でこの話をつぶやいた時に読みたい!と声があがったので)

(章立ては一応予定です。変更があるかもしれません)

さて結論から書こう、大船はツイていない街なのだ。

この理由を述べる前に、一つのキーワードを紹介したいと思う。
その言葉は「地霊(ゲニウス・ロキ)」。いや、決してオカルトではない。
青山学院大教授、建築史家である鈴木博之さんが作った概念である。
地霊(ゲニウス・ロキ)とはどのような土地にもある、時を経ても消えることのない歴史・記憶の堆積のことである。それは、土地に結びついた連想性と可能性を生 み、その可能性の軌跡が都市をつくり出していくきっかけになる...という概念。
詳しくは鈴木博之著「東京の地霊(ゲニウス・ロキ) 」(ちくま学芸文庫)をお読みいただきたい。
この地霊という概念を利用して大船という街を読み解いていきたい。そして大船がいかにツイていない町なのかという事を明らかにしていきたい。

どれぐらいツイていないのか。
氾濫を繰り返す河川の低湿地帯のため、東海道筋からははずされ(急坂がなくて楽なのにも関わらず、だ)。明治期にはいって郡役所は戸塚に置かれ、東海道線開通時は鉄道駅も設置されず。二回の田園都市開発計画に失敗し、独立市計画も二回あったのに構想段階であえなく終わる。大船発展の一翼を担った松竹撮影所も閉鎖。同じく鉄道の分岐点である大宮のように鉄道町として栄えることもできずじまい。ドリームランド、シネマワールドと遊園地は二回も閉鎖...。などなど数え上げればきりが無いほどツイて無い町なのである

さらに現在でも、
鎌倉市域なのに独立した市と勘違いされる町「大船」。
もしくは横浜市の一部と勘違いされる町「大船」。
そんな大船の姿を(住人として愛惜を込めて)明らかにしていきたい。

  • 街道から外れた寒村であった大船。
  • 鎌倉郡役所は戸塚の地に
  • 鉄道開通、駅は無し。
  • 横須賀線開通、駅誕生。ようやく町形成へ
  • 田園都市計画とその破綻
  • フィクサー菅原通済と鎌倉山
  • 第二の田園都市計画、松竹田園都市
  • 戸塚市、大船市計画の挫折
  • そして鎌倉市編入
  • ドリームランドの苦い夢
  • シネマワールド、松竹の撤退

(2010/02/17追記)
菅原通済を菅原通明と記載していました。訂正しておわび申し上げます。

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