Days on the Rove

好事家風情の日常。読書と散歩と少々の酒。

企画展感想棚卸

まとめて感想を

名称: 愛とブンガク
場所: 鎌倉文学館
会期: 4/26~7/6
入場料: ¥400(招待券利用)
見学日: 5/14
図録: あり?価格未確認

文学者の愛の描き方を現代女性作家がひもとく企画展。
夏目漱石の妻に宛てた手紙が、甘くて破顔してしまった。あとは三島由紀夫の写真かな。大規模展とは違うけれど、好企画だと思う。

名称: 魅惑のニッポン木版画
場所: 横浜美術館
会期: 3/1~5/25
入場料: ¥1100
見学日: 5/25(またしても最終日!w)
図録: ¥2100未購入。購入予定。

木版画好きとしてはたまらない企画。国芳、(五雲亭時代ではなく歌川時代の)貞秀、清親(新大橋雨中!)、安治。柏亭、恩地、川上澄生!、畦地!前川千帆、五葉、巴水(東京十二題)、吉田博!、最近気になっている石渡江逸などなど、よだれが垂れそうなメンバー。

吉田博の作品を観られたことと、新版画に連なる外国人版画家の作品群を観られたのが収穫。外国人版画家の浮世絵風の版画は、版画と言うよりも水彩画の技法に近いように感じた。

川上澄生の千代紙が素敵だった。いまでも十二分に売れると思う。

戦後・現代では吉田穂高という方の作品に興味を持った。エッチング風。

同時開催のコレクション展。ハイネのペリー横浜上陸の図やベアトのものなど実物が展示。これは思いもかけず眼福。

横浜美術館に開館後すべての企画展のポスターが展示してあった。
チェックしたところ…
フランク・ロイド・ライト(’91)
アジアへの眼外国人の浮世絵師たち(’96)
眞葛 宮本香山(’01)
小島烏水('06)
って、それぐらいしか観てないのか…俺。何かもっと観ているような気がするんだけど…見落としているのがあるのかなぁ…

名称: 東洋汽船そのあしどり
場所: 日本郵船歴史博物館
会期: 4/25~7/27
入場料: ¥400(招待券利用)
見学日: 5/25
図録: ¥400 購入。

東洋汽船は横浜と関係の深い浅野総一郎系の船会社。日本郵船に先んじてサンフランシスコ航路を開いたことで有名。日本郵船の博物館で開催されるのは、のちに日本郵船に吸収されたため。

国策会社でもなく、合併で大きくなったわけでもなく、あくまで浅野財閥の回漕から始まった会社が、小型快速船と油槽船で世界に乗り出すのは痛快の極み。
ファンネルは黄色にトップが黒の2本ファンネル。日本郵船とはまた違って格好良いかな。

日本郵船がシアトル航路を開いた1年後には西海岸最大の港サンフランシスコとの航路を開設した。(常設の展示では日本郵船はシアトル経由の鉄道会社と組んで、ニューヨークに一日早くたどり着けたことを強調してあった。日本郵船にとって東洋汽船の動きは面白くなかったのだろうなw)

パンフレットやチラシ、絵葉書のデザインは日本郵船が垢抜けている感じがした。東洋汽船のそれは、ちょっと野暮ったいかな。

ただ結局体力のなさが経営に響いた感じは否めないかな。左前になってきたときに、航路維持のため国策で日本郵船との合併が進められたみたいだ。結局国策会社にはかなわないのかねぇ…

常設では、氷川丸の模型(戦中の対日資産凍結により、カナダ政府に没収された)が展示を開始してあった。日本郵船には涙の出るような出来事なんだろうな。籾山の模型なので細部まで細かくつくられているので、一見の価値あり。
(横にサンフランシスコ航路の一回り大型の鎌倉(秩父)丸が展示されているので見比べべてみると面白い。時間も忘れて見入ってしまったw)

名称: “蚕の化せし金貨なり…”-明治大正の生糸産地と横浜
場所: 横浜開港資料館
会期: 4/19~7/13
入場料: ¥200
見学日: 5/25
図録: ¥834 未購入。

富岡の蚕糸関連近代化遺産が世界遺産登録の運びとなったときにタイムリーな企画展。(シルクセンター、神奈川県立歴史博物館でも蚕糸関連展示あり)

絹糸の生産方法と流通システムの紹介。
家内制手工業からから近代化されるまでの過程。一飛びに近代化された訳でもなく、中途の段階を経ているということを知る。
増産、品質向上・安定への努力。共進会のもたらしたもの。各地域での蚕王?の誕生。
手工業時代の出荷される絹糸の組み方に各地ごとの手法。偽ブランドが横行したので、国内統一化。(運びやすい、積みやすいという理由もあるように思われた)
横浜に本店がある銀行の支店が蚕を育てる地域にあるということ。(系統をくむ横浜銀行だって…群馬に今でもありますよ!)

横浜の近代化は横浜だけの問題ではない。日本のシルクロードをたどらなくては。

(もうひとつ別にコーナー展示で、保土ヶ谷にあった絹糸紡績工場の話。短い絹糸のくずを脱色・紡績する話でした。横浜にも絹糸工業があったのですねぇ)

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