Days on the Rove

好事家風情の日常。読書と散歩と少々の酒。

11.8フィールドワークとアーカイブを考えた一日。

まずは三越前駅コンコースでひらかれている地図展2015首都東京1945に。
勘違いして日本橋駅コンコースを探したのは内緒の話。

戦時改描や建物疎開した地図たち。
そのほとんどは意味がなく、米軍が制空権を確保してからは航空写真や地図で、東京の状態が明らかに。
なんとなく桐生悠々の「関東防空大演習を嗤う」をおもいだすなど。そしてこの文章で筆禍事件に巻き込まれた桐生悠々が書いた、「言いたい事と言わねばならない事と」という文章を強く共感していることを思いだした。

航空写真に残された空襲で焼け野原になった場所の記録。以前に見た関東大震災の航空写真とともに記録することと保存されることの意味をあらためて感じさせられた。

そして大判で見る地図はいいな。それだけで地理・地誌好きとしては楽しめたよ。

原宿に移動。中華料理店・燕 東京茶楼 という店で食事。この店はメニューの文字が独特で有名。

いい文字。

Photo

Twitterやtumblrでは特に有名。そして同人誌も販売されるほど。太子楼五體字類という本。同じメニューでも書体がそれぞれに変化しているのを丹念に集めた本。こういうフィールドワークのアーカイブっていいな。
友人から借りて読んだだけだが、これは自分もコレクションしたい本。再販の機会は逃したくないな。

そしてメインディッシュのマンホールナイトに行くため王子に移動。

マンホール好き(マンホーラー?)というわけではないが、路上観察やフィールドワークに興味のある以上は参加してみたかったイベント。

そしてなんといっても路上観察の現人神・林丈二さんが登壇するとあってはいかねばなるまいよね。
その林丈二さんの講演「絵葉書で見る鉄塔およびその前身になる木塔、そして火の見やぐらなど」も面白かったが、他にも穴あきブロック(ブロック塀のアレ)や消火用吸水孔についての講演も大変興味深かった。

特に消火用吸水孔。フィールドワークから発して、アーカイブ(公文書)まで探索するその姿勢に、自分もやりたいことを実践している方のそれに、あらためて自分もやるべき事をやらなくては、と決意する。

前週の高円寺フィールドワークとトークショーとこの日の3つの体験で、もっと意識的に行動しなくてはと感じた。さて、今からでも遅くない。フィールドワークを再開せねば。

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