名称:開館30周年記念特別展 鎌倉文士 前夜とその時代
場所:鎌倉文学館
会期:10.7〜12.13
入場料:¥400(優待券利用¥100円引き…だったかな?)
見学日:12.11
図録:あり。購入。¥864
昭和に入り、里見弴、大佛次郎、久米正雄らが暮らす鎌倉に、小林秀雄、林房雄、深田久弥、川端康成らが移り住みます。世代や主義をこえた彼らの活動は、鎌倉文士たちがまとまるきっかけの一つとなり、昭和11年に鎌倉ペンクラブが発足しました。開館30周年を記念し、鎌倉文士を「文學界」、鎌倉カーニバル、鎌倉ペンクラブ、貸本屋鎌倉文庫、鎌倉アカデミアなどの活動とともに貴重な資料で紹介します。
ブックカーニバルの企画展示にも関わる部分なので、じっくりと鑑賞した。
文士村と呼ばれる場所は幾つかあるが、鎌倉のそれは文士たちがまちづくりに深くコミットしていた部分が、他の地域との大きな違いだと自分は考えている。
いくつかメモ
久米正雄の町会議員立候補の文章。以前他で読んだものでは、由比ヶ浜海岸への観光船桟橋の設置問題が主足る要因のように書かれていたが、展示されていたものでは内容がちょっと違うようであった。
鎌倉カーニバルの実行委員用開襟シャツ(アロハ?)絵は横山隆一。すげえ!
文士たちが戦争末期にはじめた貸本屋、鎌倉文庫を描いた清水崑の絵。2枚目を知らなかった。(むしろその絵の方が繁盛ぶりが見えてくる)
戦後、里見弴が書いた鎌倉ペンクラブ解散の通知書。有名無実化していた団体を延命意味無しと一存で解散させたもの。若き文士時代と違って、それぞれが大家となった頃には活動する余裕はなかったのだろうな。
この展示を自分の血肉にできるのだろうか、(最近自分の限界を感じているだけに)心配ではある。