Days on the Rove

好事家風情の日常。読書と散歩と少々の酒。

171111神奈川の養蚕展

名称:「横浜・生糸」ものがたりⅠ”かいこ”と暮らす ーかながわ養蚕録ー
場所:シルク博物館
会期:2017.10.7〜2017.11.12
入場料:¥700
見学日:11.11
図録:あり。購入。¥1000

神奈川の養蚕について以前から興味を持っている。
近現代の横浜港をひとつの起点としたシルクロードであると思っている。くわえて、横浜の近郊でも養蚕が近年まで行われていて、その遺構もいろいろ残っている。
また、近世の養蚕が近代の養蚕への入口になったのも事実。
調べれば深い世界が広がっているように感じている。

今回の展示は、神奈川の養蚕そのものにスポットを当てた展示。

江戸期の養蚕の教科書。元禄時代のものも。
養蚕錦絵という図解された養蚕の様子。絵に記された言葉は古い養蚕の手引き書のものらしい。
喜多川歌麿の錦絵も。広重や五雲亭貞秀(横浜錦絵の!)も。
芸術性(とくに歌麿だと、そう感じるw)と手引きとしてのアンマッチw
双六状のものもあり、いいアイデアだなと感じた。

神奈川県の養蚕の統計データ。
明治期に最大の生産農家数になった明治30年代と、戦後のピークになった昭和32年の桑園面積、農家数、出荷量を地域ごとにカルトグラフィ?にしたもの。(ただしデータを纏める地域が違うので一概には比較できない )

昭和32年、横浜市内には337軒の養蚕農家!そんなにいたのか。(市内の分布を知りたい気がする)
昭和32年の段階で鎌倉市から三浦半島には養蚕農家はすでに消滅。明治では(旧三浦郡で)113軒ほどいたのだが…。

平成元(1989) 年までは横浜市内でも養蚕農家がいたそうだ。(青葉区)。その写真。
県内でみれば2010年にそれまで残っていた養蚕農家12軒が一斉に廃業。
(たしか国の農業政策の変更で、補助金を競争力がある分野・地域に重点配分する様になったのが原因だったと記憶)
そのうちの一軒の写真とビデオ。見ていると結構な重労働(蚕の扱いが面倒)なのに驚かされた。たかだか一ヶ月間とはいえ、家族総出でおちおち寝てもいられなさそうな雰囲気。
(幼虫の状態で購入して育てるものらしい。卵からとなれば期間も手間も増えるのだろうしな)

最後が養蚕信仰について
これはね、護符を見るだけで満足。今でもこういう護符ってつくっているのだろうか。
川崎の日本民家園の中に養蚕信仰の祠が移築されているらしいので、現地に行ってみてみようと思う。
小正月の繭玉って、養蚕信仰のひとつの表れとは知らなかった。今まで自分の中でつながっていなかった。これからはそういう意味で小正月を見ることができる。

今回の展示は大満足。近代のシルクロード系の展示もいつかやってくれるのではないかと期待したい。
(あとシルク博物館、案外外国からの旅行者が多く見られたような。ちょっと驚きでした)

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