Days on the Rove

好事家風情の日常。読書と散歩と少々の酒。

20180924杉並銭湯展ほか

名称:杉並銭湯いまむかし 〜つながる人、まち〜
場所:杉並区立郷土資料館分館
会期:7.28〜9.30
入場料:無料
見学日:2018/09/24
図録:なし

ちいさな展示。横浜の銭湯展にいけなかったかたきを杉並で討ってもらう感じかな。杉並の銭湯の歴史・地図・史料群、暗渠と銭湯の関連性、これからの銭湯。という三部構成。

杉並区内の銭湯の生没年グラフが興味深かった。地域性としての銭湯(横浜南部はもともと銭湯が少なかったイメージ)宅地化の時期の差もあるのだろうか。杉並の銭湯は密集感が強いし、ゆえに暗渠との関連性も有意であることを発見しやすい様に感じた。

暗渠になりやすい川の流れ方(地形というべきか)というのもありそうな気がした。横浜だと丘陵〜谷戸〜川というある意味かっちりした地形(うまい言葉が思いつかないが)だものね。武蔵野的な緩い傾斜と平地(野・原)のなかで微地形を細かく流れると言えばいいのかな。

最後のコーナーの銭湯を立体図として書き上げた作品群に驚く。そうか、銭湯もこういう形で記録できるのか。(考現学的にはよくある手法なのだがね)

ペンキ絵を描く手順写真とか、ケロリン風呂桶が黄色い理由とか(!なるほど!って感じ)、暖簾、番台(実物)など、なかなか興味深かった。番台はちょっと登ってみたかったが、テレもあって遠慮しました。

名称:海を渡ったニッポンの家具-豪華絢爛仰天手仕事-
場所:LIXILギャラリー東京
会期:9.6〜11.24
入場料:無料
見学日:9.24
図録:あり。未購入

展示そのものよりも、LIXILブックギャラリーが(知ってはいたが)閉店していることに衝撃。さほど興味の無い展示でも、ブックギャラリーに行けると思うだけで行く気になったのにな。寂しいよ…

今回の展示ではないけれど眞葛焼も含めて、キッチュ感と手仕事の素晴らしさと…難しい塩梅だと思いました。ライディングデスクの机部分が寄せ木細工になっていて使いやすいのかと。それでも手仕事の技巧に驚くばかり。眼の保養になりました。

逆輸入したものはともかくとして、国内にはほとんど残っていない中、サカタのタネの創業者の家に家具セット一式があったということにハタと膝を打つ。サカタのタネも横浜の創業だものねえ。

国家レベル?で図案のアイデア本(これちゃんと確認しなかった!)みたいのがあるのも興味深い。クールジャパンではないけれど、国家的なそれもあったのねぇ。

名称:没後20年 工業デザイナー黒岩保美
場所:旧新橋停車場鉄道歴史展示室
会期:7.10〜10.24
入場料:無料
見学日:9.24
図録:あり。購入。¥500

いや、テツではないのだが(強調)

お名前は昔よく拝見していたが、デザイナーとは知らなかった。有名な趣味者なのだと思っていた。反省。

ヘッドマークや車両の塗り分けデザインのそれを見たかった。とくに、没案を。(没案を見ると、決定したデザインがぴったりしっくりくるようにもみえるのが不思議)

意外とハンドレタリングされた文字が、数学的?ではないのが面白かったかな。近くで見ると野暮ったくもみえるのだが…。あと、車両ナンバー?の文字のデザインでネジ位置まで決めてあるのが、興味深い。適当ではなかったのね。(あたりまえ)

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