Days on the Rove

好事家風情の日常。読書と散歩と少々の酒。

Event Review 2021/07

名称:紀伊国屋三谷家コレクション 浮世絵をうる・つくる・みる
場所:千代田区立日比谷図書文化館
入場料:¥300
期間:2021/07/17〜09/19(前後期完全入替〜8/15・8/19〜)
見学日:2021/07/18(前期)
図録:あり。購入。¥800

まず、最初に。絵草紙屋の店先を再現した小部屋がある。
なるほど、絵草紙屋というのは小さな店なんだな。キオスクというか、ヨーロッパの新聞スタンドみたいな雰囲気。そういうメディアの売り方として最適な形なのかもしれない。

校正指示?が書かれた校合刷など、その作られる過程が見えるのが良かった。著者校だけでなく版元校もあるという…。まあ、売れるように指示を飛ばすのはあるわけで…。
そういう意味では、いままで版元をあまり意識してこなかったが(新版画もその傾向あり)、今後はいろいろ意識してみていきたい。版元による風合いの違い、風景の取捨選択はあるはずだから。

役者絵や故事来歴系の浮世絵は、役者名やその演目・故事来歴を見てもピンと来ないのが痛いな…。もうちっと勉強していかないとねぇ。いや、曾我兄弟とか富士の巻狩とかのいわれは知っているが、船頭松右衛門じつは樋口次郎兼光がなになのか判らないよねぇ。

シャチハタのインク台を使って、刷りの体験コーナーがあって試してみたが、多色刷りって難しいぞ。見当の付け方と、色の均一性が難しいとみた。これ、ほかでもやればいいのに…

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色乗りが悪いし、刷りムラはあるし…。見当もずれているかも…。次があれば、上手く刷りたい…後期展もあるから、ワンチャンあるか?

図録も購入。¥800。日比谷図書文化館内のプロントの中に店があるのね…。

名称:川瀬巴水-版画で旅する日本の風景-
場所:大田区立郷土博物館
入場料:無料
期間:2021/07/17〜09/20(前後期〜8/15・8/19〜)
見学日:2021/07/18(前期)
図録:あり。¥2000 未購入 後期展で購入か。

日比谷のあとは地下鉄を二回乗り換えて、大田区立郷土博物館の『川瀬巴水-版画で旅する日本の風景- 』へ。作品とその写生帳を一緒に展示してあるので、見比べると面白いよ。常設展示のほとんどを潰しての展示なのに、無料だよ。今後の大田区立郷土博物館の中の人のモチベーションアップのためにも行くべきだと思う。いや、ホントに感謝。

写生帳と作品を見比べると、デフォルメというか新版画調に仕立てるために捨てているものが見えてくるように思えた。デフォルメ…ではないのだけど。線画は写生帳にほぼほぼ忠実と見えるので、描かれた場所に行って今の姿を見るというのも面白いかもしれない。

どれかのキャプションで、巴水と版元・渡邊が仲違いしたような記載があったが、何があったのかねぇ。笠松紫浪にも似たような話があったような…違ったかな?

図録¥2000ナリは後期展で購入予定。

名称:浮世絵風景画―広重・清親・巴水 三世代の眼―
場所:町田市立国際版画美術館
入場料:¥900
期間:2021/07/10〜09/12(前後期完全入替〜08/09・08/12〜)
見学日:2021/07/24
図録:あり。購入。¥2400

江戸、明治、大正〜昭和のそれぞれの東京の風景にアレコレと。

過去にこれだけの小林清親を見たことはなかったので、それだけでも十分ではあるまいか。そして、同じ場所での広重と清親と巴水のそれぞれの表現の違いが面白い(こういう切り取り方をしたのが、面白いところだとおもうよ)。だからといって広重が古くさいかというわけでもないのが面白いね。

個人的にはそれぞれが描いた江の島の形に興味を持った。広重は切り立った崖(海食崖だな)を持って江の島を表現しているし、清親なら砂州(砂嘴が正しい??)だ。巴水はそのまま写生でありのままの姿だ。それぞれの表現の違いに時代性や嗜好性を垣間見る。

広重の五十三次などは、この絵は知ってる!みたいな感覚があるね。見覚えはあるけれど、広重とは知らなかった…みたいな。

清親のイルミネーション(内国勧業博覧会瓦斯館)の実物を見たのは、今回が初めてではないか。やはりこれはいいねぇ。実家にあった平凡社の廉価版百科事典に掲載されていたのをこどもの時に見てから気になっていた絵。やはり実物はいい。
あと両国花火之図、今回はこれが一番いい。花火の表現が写真とは違うのだな、と。

…清親は風景画のいい時をちゃんとピックアップしてあるように感じたかな。

巴水。いろいろなところで見ているので、あまり感慨は催さないのだが、それでも巴水はいいね。

名称:浮世絵モダーン 橋口五葉と伊東深水を中心に
場所:町田市立国際版画美術館
入場料:企画展入場料で無料
期間:2021/06/30〜09/12
見学日:2021/07/18
図録:なし。目録のみ

浮世絵風景画―広重・清親・巴水 三世代の眼―と同時期のミニ展示。こちらはこちらで面白い。ポール・ジャクレーを見られるとはおもわなんだ。

名称:スリバチナイト12~こんな時にもスリバチナイト?!
場所:東京カルチャーカルチャー
入場料:¥2300(ツイキャスによるオンライン視聴)
期間:2021/07/31
見学日:2021/07/31
図録:あるわけがない

スリバチナイトが始まって何年になるのかな。何回参加したのか判らなくなってしまった。(マッピングナイトも含めて何度なのか、あとでチェックするかな)

…カルカルへはスリバチの3('15/8/1)、4('16/7/31)、10('20/7/25オンライン)、11('21/01/10オンライン)、12('21/7/31オンライン)。ほか、マッピングナイト4('12/8/11)と地図ナイト('13/1/18)にも参加している模様。それぐらいしか、カルカルに行ってないのか…
まあ、お台場から渋谷に移って、ぼっち席がなくなったのも痛いわけで…

いろいろあって、リアルタイムでの視聴は叶わず、半日遅れで視聴。皆川さんのボーリングデータを使ったスリバチ探求が面白い。特に前回も触れていた小石川用水(小石川ダム)についてが。前回は妄想全開だったのだが、今回はボーリングデータなどを駆使して実証しようとする試みがよかった。小石川湖の水面がどれくらい広がっていたのかを知りたいな。(そして妄想で水辺散歩したい)
…妄想と実証っていいな。
あと、実証するためのデータとして5mメッシュ標高のほかに、ボーリングデータが新たに現れた感があるね。もし、それを3D化したのものがあったなら…。いろいろ妄想か膨らむねぇ。

大山さんの雲仙普賢岳の地形データに震えたな。耕地と山体崩壊とその間にある砂防工事(土木)のそれに。本来の人間の営みのスケール・自然のスケール・土木のスケール。(山体崩壊は鳥海山と象潟の関係も面白いです。俺にとってはなじみ深い場所であるだけに)

 

石川さんの宇治の話も面白かった。どこまでが宇治らしく見えるか(もしくは宇治ではないのに宇治っぽく見えるか)。自分は良く横浜っぽい風景という言い方をするので、特に。自分の持つ横浜っぽさのイメージの素は何なのか、考えてみなくては。

最後の皆川さんの東京の水辺開発の話。途中で出てきた話が、とある'80年代後半の漫画/アニメの設定に出てくるバビロンプロジェクトを思いだして笑ってしまった。まあ、あれの元ネタが東京の都市計画なわけなのだが。

…次回こそは現地であの鼎談を味わいたいね…

 

 

 

 

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