Days on the Rove

好事家風情の日常。読書と散歩と少々の酒。

Even Review '2022/08

名称:七月大歌舞伎『風の谷のナウシカ』「上の巻 ―白き魔女の戦記―」(特別映像つき ライブ+見逃し)
場所:Hulu
入場料:¥5200
期間:リンク切れで不明
見学日:2022/08/07
図録:--

コロナ騒動でいろいろ変更があった七月大歌舞伎の配信(本来は千穐楽を生放送だった)をようやく視聴。
現場で見たナウシカ歌舞伎を(編集版とはいえ)再度見るという。とはいえ、どんな形であっても見られることができてよかったな。

丑之助君の舞を生で見たかったなぁ…。ちょうど休演になった日だったものね…。
メイキングも良かったな。新作が古典になるという思いでつくっているのだな、と。

舞台自体は網羅的で冗長な部分もあるように感じたが、きっと古典になっていくときには洗練されていくと感じました。
きっと下の巻もあると思ってますよ!

名称:東北へのまなざし1930-1945
場所:東京ステーションギャラリー
入場料:¥1400
期間:2022/07/23〜09/25
見学日:2022/08/14
図録:あり。購入。¥2400

なんつーか、同じ衛星軌道をぐるぐる回っているだけなのだなぁと。自分の興味は多方面へ広いつもりでいたのだが、平仄取れちゃっているじゃないの…。

興味深いし、大好きな分野なのだが、ソフィスティケートされた東北という気もしなくはない。高島屋史料館のまれびとと祝祭(再訪)でみた東北の猥雑なエネルギーはここにはない気がした。

この東北へのまなざしという展示が、なぜにJR東日本の東京ステーションギャラリーで開催されたのかという意味を思う。旅行(観光というべきか)が可能になった時代の話でもあるということだよな。
つまり旅行文化史・交通文化史的なものの意味をしっかりと押さえておく必要があるとあらためて感じわけであるが、このあたりは民藝も同じなのかもしれない。

タウトは秋田で見た物をキッチュ(イカモノ)と叫んでいたイメージがあるのだが、勝平得之との邂逅で秋田にいいイメージを持ってくれたのかと思った。もう一度、日本美の再発見を読み返してみないとなぁ。

 

タウトのゲテモノかハイカラかという言葉を考えてしまうな。ゲテモノはキッチュとして、ハイカラに対応する言葉は何になるのか。

続いてタウトと群馬。工芸作品の指導をしていた時代(そもそも建築家なのに、日本ではほとんど仕事がなかった)。そんな中で上野リチ(夫である伊三郎がタウトと関係)と繋がっているとはね。

ブルーノ・タウトがデザインした、伸縮自在本立てが素晴らしく格好が良い。復刻してくれるなら買うぞ!?というレベル。こういうモダニズムと日本の工芸の融合は面白い。民藝ともまた違う展開だと思う。

また、シャルロット・ペリアンの作品というのも現代でも使ってみたいと思わせる感じだったな。

雪調関連の物を見られたのは良かったなぁ。一年間の展示期間中に伺えなかった(コロナ禍故)、新庄の雪の里情報館の展示の悔しさを紛らわすことができたのではないか。

玩具関連の蒐集は、自分の弱い分野だなと改めて感じた。こういう蒐集と分類の関係やアマチュアの入り込む余地のある(学問と趣味の未分化みたいな)分野は興味ある分野なのに。
こけしの地域とその差異を見比べるのに一苦労した。こういうのはそもそもの興味が無いと無理なのかもしれない。
玩具関係のリトルプレスのなかに和紙を四折りにしただけというのがあり、この紙型に興味を感じた(これくしょん?という名だったか)。

勝平得之を以前訪れた秋田の赤れんが郷土館で、もっとしっかりおさえるべきだったな。反省。行きてえな、秋田。

今和次郎と弟・純三の考現学的なスケッチを見られたのも良かった。考現学でしか今和次郎さんのスケッチは見たことないけれど、雪調の物でも、今和次郎スタイルみたいなのがあるのね。文字の書き方。線の太さで影を表現する(?)あたり。いかにも今和次郎が描いたものというのが一目瞭然なんだよな。

対外グラフ誌の展示もいくつか。FRONTはなかったようだが、NIPPONは何冊も。こういうへの興味は尽きないなぁ。
グラフ誌とモダニズムというテーマを思いついたのだが、どうなのか。グラフ誌と戦後の岩波写真文庫やカラーブックスとか。興味は尽きない。

民藝の100年展では人が多すぎて見きれなかった、芹沢銈介の日本民藝地図をようやくじっくりと見る。(関東以北のみ)。神奈川県全体を相模国に色分けしていたり、本荘〜横手間の鉄道が描かれていたり(全線開業はしてないよな)とか、案外不正確。まあ、そこに主眼があるわけではないのだが。

展示されていた人物相関図が良い。ここに記載されていない人の名も加えて、自分の興味の平仄を探ってみたい。

雑多に。交通の発達と蒐集力の増加。雑誌(ZINE的な)のネットワーク。海外からの来訪者による再発見(とそれを有り難がる日本人)。

今後の課題。民藝。シャルロット・ペリアン。芹沢銈介。勝平得之。タウトの工芸(図録があった記憶)。アウト・オブ・民藝。

個人的にはゲンズロちゃん(金カム)ででてきた、ミノボッチの実物を見られたのが良かったな。チカパシと出会った回だったかな?

東北へのまなざしを見た後は、日本橋高島屋の高島屋史料館の「まれびとと祝祭」を再訪。今回は入場者が多くて、若干の入場制限が。入場を待っている方もいたので、さらっとおさらいのみで。

東北へのまなざしををみたあとな故か、東北(主に秋田が中心か)のまれびとが、民藝やタウトがみた東北の姿とは違う物に感じたな。sophisticatedされた東北みたいな。岡本太郎は民藝をどう感じたのかな。ちょっと知りたい。

帰りしなに向かいの丸善の「まれびとと祝祭」フェアも覗いたが、購入には至らず。

名称:おもしろ同人誌バザール大崎2022
場所:大崎駅
入場料:無料
期間:2022/08/14
見学日:2022/08/14
図録:--

最後は、大崎のおもしろ同人誌バザールをあっさりと。目当ての本を浚っただけで終了。一応すべてのブースは覗いたが、こちらの懐具合との兼ね合いもあってね…

 
 
 
 
 
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自分らしいセレクトだと思う。

なお当日に開催されていた資料性博覧会は目当ての本を見つけられず回避(時間指定制なのでハシゴするにはきついというのも理由ではある)。

まあ、panpanyaさんの風呂敷は別途購入したので、溜飲は下がっているのだが。

 
 
 
 
 
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名称:大勾玉展
場所:大田区立郷土博物館
入場料:¥200
期間:2022/08/02〜10/26
見学日:2022/08/17
図録:なし

先着で貰える勾玉カードは子持勾玉をチョイス。
勾玉って太陰太極図みたいな形が普通なのかと思っていたら、結構違うのね。
翡翠、瑪瑙、琥珀にまじって、ガラスとか流紋岩や蛇紋岩のもの、さらには土でつくられたものまで、1500点が展示されているという…。もう勾玉まみれw
個人的には畸人伝(森銑三のだったかな?)に登場する木内石亭(江戸後期の石のコレクター)の運根志の実物が見られたのが、ハイライトかな

図録は9月後半の販売らしいので、その時期にもう一度行こうかな。

名称:開館15周年記念 800年遠忌記念特別展 運慶 鎌倉幕府と三浦一族
場所:横須賀美術館
入場料:¥1000
期間:2022/07/06〜09/04
見学日:2022/08/31
図録:あり。未購入。神奈川県立金沢文庫の同名企画展にて購入予定。

ふらりと横須賀へ。仏像を詳しく知るわけではないし、仏像の見方もよくわからない。見てもそのとき限りの感想でしかないとは感じているのだが、それでも何か見える物があればいいと思っている。見続けていれば何か変わるかと期待しているのだが…

なにより混み具合に人酔い。疲れた…。入城待ちの列に並んだのは、ミュージアム=企画展でははじめてではないかと。

運慶について何を知るわけではないけれど、三浦地域も外界との繋がりのなかで豊かな場所だったのかなと。(これは結構重要なのではないか。地域的な理由により、経済的な利点がありかつ外界との繋がりがあったということは。ひょっとして、鎌倉=北条時代の有力御家人のなかで、長らくその地位を保ったのはそういう理由ではないかと)

和田義盛発願の毘沙門天像の逸話が面白い。和田合戦の際に義盛に代わって矢を受けたり、矢を拾ったり?したそうだ。そういう伝説が残っているものなのだ、と。ちゃっちゃい毘沙門天なんだけどな。

展示内容をがらりと変えるという巡回先の金沢文庫にも行ってみるか…。

ほか、コレクション展では木村利三郎という方の抽象的記号的な都市のイメージをシルクスクリーンにした作品・「City」というシリーズがよかったな。

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