展覧会名:二ヶ領用水竣工400年記念 二ヶ領用水ものがたり
場所: 川崎市市民ミュージアム
会期:7/23〜9/11
入場料:¥500
見学日:7/31
図録:¥1000(未購入。思案中)
徳川家康の江戸入府以降に作られた多摩川西岸(川崎周辺)の用水・二ヶ領用水に着いての企画展。
感想を幾つか
- 江戸期の水路図、近代の水路改修の図面。現在でも残っている水路は明治〜昭和期に改修されたもので、だいぶ直線的になっている。江戸期の用水路は自然地形に従ってかなり複雑な水路であったみたい。
- 水利権絡みの村同士の訴状、これが以外と頻発(笑)勝手に水路を開削したとか、途中の村で水を搾取しているとかなんとか。こんなのばっかり(笑)
- 二ヶ領用水から横浜へ水道を曳いた時期もあったらしい。これは知らなかった。調べてみよう
- 取水ロの維持管理に登戸の住人が請負していた。費用は多摩川を下る木材の筏の通行料によったらしい。取水口に水を導く蛇籠(竹かごに石を入れたもの)が筏で壊されるためだったらしい。
ただし、通行料を取る時期は決まっていたらしく、期間外に通行料を取られた!なんて訴状も展示してあった(世知辛いなぁ) - 久地の円筒分水も水抜きした素の状態の写真も展示してあった。普段は水で見えない部分の構造もわかって興味深かった。
- 帰りは市民ミュージアムから駅まで用水沿いを散歩。武蔵小杉の駅の側を用水路があることに、どれだけの人が気付いているのだろう?!
地図の上で武蔵小杉の駅傍を用水路があったのは以前から知っているが、実際に歩くのは全く違うこと。体験と言うか身体化して置くことも大切だよね。(もちろん知識なき体験でもいけない。車の両輪だよね) - 所々に用水らしき暗渠も発見。(要検証か。ちゃんとした用水路の地図が欲しい…)。
図面まで様々な時代の多種多様な資料を展示してあるなかなかの好企画展であった。楽しい一日だった。
最後に今の二ヶ領用水の写真を。
水は少なくて若干ドブ臭いけれども、親水化、緑道化されていて、いい散歩道になっていました。