Days on the Rove

好事家風情の日常。読書と散歩と少々の酒。

event Review 2023/08&09

現在進行形(2023/10/01)だが、今年の夏の暑さは異常だった。

イベントにも展示も出掛けずに家に閉じこもっている始末。
無気力に過ごしてしまったな。時は有限なのに…
(暑さを理由に家に閉じこもった割には、読書に勤しんだわけでもない…。堕落だ!)

数の少なさとブログ更新を怠ったので、8月と9月の2ヶ月分をまとめることに。怠惰な自分が悪いのだ…

名称:ものがたりを創るということーイシグロキョウヘイ × 大山顕 × 佐藤大『モールの想像力』展図録刊行記念トークショー
場所:Peatix
入場料:¥1000
期間:2023/08/26(アーカイブ視聴)
見学日:2023/08/26
図録:--

気に入って何度も出掛けたショッピングモールの想像力展。それの図録刊行記念トークショーのアーカイブ。

内容は、展示でも取り上げられたイシグロキョウヘイさんのアニメ作品を中心にしたショッピングモールについてのトークショー。
イシグロキョウヘイさんは東京人の新版画特集号でアニメと新版画の親和性について語っていたので、興味がある。

 

ショッピングモールというよりもアニメのそれについてのトークだったけれど、聴けて良かった。

名称:【アーカイブ視聴販売】「暗橋」で楽しむ平井さんぽ ~平井の本棚・半径3㎞の新たな出会い展 開催記念トークイベント 「暗橋」と「旧町名」で楽しむ平井
場所:2023/08/19
入場料:¥1000
期間:
見学日:
図録:

結果的に行くとができなかったイベントのオープニングトークライブ。

三人三様の切り口で面白かった。吉村さんの資料とフィールドワークの両輪振りに敬服するばかり。途中でかつしかけいたさんの声を聴けたものうれしかった!

名称:暗渠×酒 玉川上水と蛇崩川で語る日本酒ナイト
場所:名酒センター
入場料:¥2500
期間:2023/09/01
見学日:
図録:

ご存じ暗渠マニアックスのお二人のトーク。テーマが酒と暗渠では行かないわけにはいかないね。おふたりのトークに舌を巻き、日本酒と美味い肴に舌鼓を打った晩でした。

高山さんのターン。暗渠サインのひとつである弁財天を23区内の位置を調べ上げ、実際にそこに趣くという情熱に驚嘆。全部で200カ所だったかな。それを3年かけて現地に行くという…。合祀型と独立型に分類して、暗渠率を出しているところも素晴らしい。

あと、村上春樹の作品(ねじまき鳥クロニクル)に暗渠に言及?されている一文があるというのが、面白い。暗渠×文学が語られる日も…近いか?(このジャンル、小田原と川崎長太郎で興味を持ってます)

続けて、吉村さんのターン。日本酒ナイトなので、紹介だけにとどまった蛇崩という焼酎。気になる。蛇崩川ぞいの橋本酒店のオリジナルラベルの酒。今回、飲んだ日本酒も同じく蛇崩という橋本酒店のオリジナルラベル。醸造元は福生の田村酒造さん(ここで玉川上水が繋がる)

www.seishu-kasen.com

www.hashimoto-saketen.com

蛇崩川関連では胞衣地蔵の話が面白い。武蔵吉良氏(でいいのかな?)にまつわるお話。こういう掘り下げ方、自分好みであったりする。江戸名所図会の橋の絵もここの話だったかな?

japanmystery.com

他、酒呑地蔵のお話(和泉川)。話を聴いていて「江戸から東京へ」で出てきそうな話だと思ったが、江戸内の話ではないので、掲載はないはず。

www.seiganji.or.jp

続けて田村酒造さんのお話。青梅線(青梅鉄道)の発起人のひとりであったり(多分、澤ノ井の小澤酒造もそうだったような)、納税者番付1位だったり、福生から立川まで自分の土地だけを踏んで行けたとかなんとか(これ、地方の土地持ちでは良く聴く話だな)

玉川上水から引いた水を利用していた話や取水口から家屋の日本庭園を通って酒蔵場に流れていたとか、聴けば聴くほど面白い話ばかり。

続けて会場そばの神田川の暗渠ということで、放水路の紹介を。昔DPZとかTwitterで通られた方の話が結構あったよね。懐かしい。河川のマンホールは必ず見つけたいと思ったよ。

飲まして頂いた蛇崩という日本酒。飲み口が軽くてくいくいと飲んでしまった。大した量を頂いたわけではないのに、それなりに酔ってしまったな。つか、翌日二日酔いで動けぬという…外飲み久しぶりだものなぁ。

なにより、お二人の情熱(資料とフィールドワーク)に当てられてしまった感。次にZINEを作るときは、行き当たりばったり風ではなく、下調べ込みのものを作ろうと決意(って、在庫も沢山残っているのに、次のZINEの話なんて…嗚呼)

主催者、暗渠マニアックスのおふたり、名酒センターのスタッフのみなさん、同じ会場でお目にかかった方々に感謝。いい夜でした。
夜も遅いので、ヒグラシには行かず、スカグリ(横須賀線グリーン車)酒場でお開き。そのまま帰宅。午前様にはならずに済んだかな。転倒せずに無事に帰宅。(これ大事なところですねw)

名称:歌舞伎座新開場十周年 秀山祭九月大歌舞伎 二世中村吉右衛門三回忌追善 昼の部
場所:歌舞伎座
入場料:¥6000 3階A席
期間:2023/09/02〜09/25
見学日:2023/09/24
図録:筋書¥1200(割引券使用・写真入)、イヤホンガイド¥700

祇園祭礼信仰記金閣寺。雪姫(雪舟の孫)のお話。本当は米吉の雪姫を見たかったが、児太郎の雪姫も人妻らしい艶もあったので良き。歌六の重厚な悪役と、勘九郎の小気味いい演技を楽しんだ。体調を崩している福助の姿に(微動だにしない役だけど)涙。

先立ってのインタビューなどで米吉のヴィジュアルを見ていたのだが、米吉が大縄で縛られているそれになにか性癖を弄られるのではと危惧したのでしたねw米吉の雪姫見たかったなぁ。

spice.eplus.jp

土蜘。幸四郎の声が吉右衛門の声色にそっくりでアレ。頼光の四天王よりも平井保昌が上位なのね。平井保昌はひとりでキャラ立ちしているのねぇ…
太刀持の音若役の種太郎が、怪異と見破るところの凜々しさが良かったな。
謡曲が元なので能仕立て。途中の間狂言で米吉が登場。やっぱり米吉いいわぁ。石神に化けていた小姓役の秀之介の一生懸命な台詞に観客の気持ちはひとつになっていたに違いないw

二条城の清正。白鸚がリア王のようにみえるのが不思議。孫の染五郎との会話劇なだけに、吉右衛門のこととか、老いた自分と若き秀頼(染五郎)との会話にジンとくるものが。

歌舞伎を見始めるのが遅かったので、吉右衛門のそれを見なかったのが残念だなぁ。

イヤホンガイドをどこまで使い続けるのかという問題は、台詞劇ならそこまで必要ない気がしてきたかな。今回、祇園祭礼信仰記金閣寺は実際つけずに観劇しても問題はなかったが、土蜘蛛はイヤホンガイド無しにはきついように思われた。

いい舞台で堪能できたのだが、隣席の人が常に眠っていて、いびきをかくは寝落ちして膝をぶつけてくるのには閉口。反対側の人は飴玉やイヤホンガイドを探すのに舞台中にガサガサ音を立てるし、環境には恵まれなかったな。

歌舞伎座のあとはスカグリ酒場(横須賀線グリーン車呑み)からのヒグラシ文庫へ。ZINEを読んだ小田原の水路に詳しい(理由は秘す)方から激賞されて、いい気分に。荻窪用水や板橋用水、山縣水道あたりのZINEを是非と求められる。これ、進めることになりそうな雰囲気…。

いい夜だった。感謝。

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