Days on the Rove

好事家風情の日常。読書と散歩と少々の酒。

171209多摩・武蔵野と澁澤龍彦

まずはパルテノン多摩の歴史ミュージアムへ。
ここで昔の展示図録を購入したのが理由で、展示を見たかったわけではない。
購入したのは「郊外行楽地の誕生 ハイキングと史蹟めぐりの社会史」というもの。
登山とまではいえないハイキング文化に興味がある。秩父・多摩・高尾山・丹沢・箱根にいたる途中の丘陵地帯を歩く文化について。
この本については、そのうちブログに書きたいと思っている。

とはいえ歴史ミュージアムも鑑賞。常設では板碑を発見。鎌倉文化は多摩にも広がっている(当然だが)とあらためて感じた。
企画展の「多摩市ツバメ調査から見た地域~30年前の調査とくらべて~」も興味があまり掛ける分野だが、興味深く見た。
巣の分布の変化(都市の変化で変わるもの・変わらないもの。マンションでの巣のある階数と土地の高低差の関連など)。
過去に害虫対策でツバメを他地域から放鳥したことなども知る。そんなことをしたんだ…

国立に移動。多摩信用金庫国立支店の中にある。たましん歴史・美術館へ。

名称:武蔵野文化協会創立100周年記念展「"武蔵野"研究100年ー鳥居龍蔵と井下清−」
場所:たましん歴史・美術館(多摩信用金庫国立支店内)
会期:2017/11/28〜12/10
入場料:無料
見学日:2017/12/09
図録:無し。展示リストのみ配布。

武蔵野文化協会やその前身武蔵野会を簡単に説明すると、戦前に歴史・考古・人類学・民俗学などが分化する前に、武蔵野(といっても山手線西側も含む)をフィールドとしたグループのこと。今でも存続しているし、江戸東京たてもの園の前身の武蔵野郷土館の運営も行っていた団体。
最近個人的に多摩・武蔵野がブームなのもあって、興味を持った。

展示内容は武蔵野会・武蔵野文化協会の資料。武蔵野会の重鎮、鳥居龍蔵と井下清の書簡・原稿。旧石器時代から現代までの発掘・遺品・文化財など。
個人の趣味で鳥居龍蔵の書籍と江戸から明治期の地図に興味を持った。
特に鳥居龍蔵の書籍。武蔵野関係の書籍は文庫とかで読めないものかなぁ。
(あとは武蔵野会が委託を受けた発掘調査の記録に横浜市金沢区のものがあったのは記録しておきたい→称名寺貝塚)
ブログを書くに当たって展示リストを見ていたら、村尾嘉陵の本も展示していた模様。うーむ、気がつかなかった。惜しいことをした…

考古学的なものにあまり興味が湧かない人なので、ちょっとオーバーヒート気味だったかな。
階下にあった図書室が充実しているみたいなので、調べ物にぜひ活用したい場所になったかな。
多摩信用金庫が出しているPR誌が郷土資料的に充実していて、バックナンバーを頂いてきた。それぞれに面白い本でした。

#今日の戦利品 その二。偶然入手。電子版もあるらしいが…。多摩信用金庫刊行の冊子。特集がおかしい。(俺は大好物ですがw)

国立から京王線に乗る手段を散々悩んだ末に、中央線→武蔵野線→南武線→京王というルートを選択。バスや徒歩を使えば、もっと楽だったかな…(まあ、多摩センターに行くのに小田急線をつかったり、無理矢理感がある一日ではあった)

芦花公園に移動。世田谷文学館で澁澤龍彦展を!

名称:澁澤龍彦 ドラコニアの地平
場所:世田谷区立世田谷文学館
会期:10/7〜12/17
入場料:¥800
見学日:12/9
図録:無し?

学生時代、澁澤龍彦の小説にかぶれた。(正確にはそのまえに、異端文学・芸術紹介の随筆を読んでいた)
中でも絶筆になった高丘親王航海記は日本の三大幻想文学のひとつだと思っている。(ほかは、森敦の月山・鳥海山、折口信夫の死者の書)
澁澤のコレクションや当時の掲載雑誌、書籍が並んでいるが、やはり高丘親王航海記の原稿に目を奪われる。
あの透明感と幻視にあふれる小説の原稿・肉筆が目の前に…。食い入るように眺める。
推敲のあとをながめ、言葉の選び方をじっくりと味わう。ああ、至福の時間。
この展示はそれだけで十分。それだけで…

あの原稿に魂を吸い取られたのか、新宿へ出て紀伊國屋書店とベルグで楽しむつもりが、イマイチ乗り切れず新宿駅からそのまま帰宅。フナラシすることも無く家へ。
移動距離が長かったせいか、精神力を使ったせいかは判らぬが、なんだかとっても疲れた日だった。目玉は至福を味わったようだったがw

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