名称:あたらしい時代の始まり
場所:鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム
期間:2019/04/20〜2019/05/06
入場料:¥500
見学日:2019/05/02
図録:なし
2016年に閉館した神奈川県立近代美術館鎌倉館を改修した上で鶴岡八幡宮が取得し、ミュージアムとして開館するもの。
今回はプレオープンイベントで、この歴史的建築物の意匠を残したまま、最新の技術で補強、復原、機能を向上させた改修工事を紹介するもの。
個人的には、なによりも建物を綺麗に保全と活用がされたことに感謝したい。
まずは坂倉準三とその師匠であるル・コルビュジエの紹介。当時の設計図や写真資料など。
当初の設計図では、展示室のガラスの反射を防ぐため、くの字型になっているのが面白い。
そして中庭二階の壁面に映写用スクリーン(ロール式の!)があったという…。これは実際に使ったのだろうか。
今回の改修工事の様子。こういうのも映像で記録しているのね。
2階床の鉄骨立体トラス。思った以上にシンプルな構造。
特徴的な大谷石の外壁。耐震補強のためにブレスを入れる必要性に迫られたが、スライスして使うには脆くなっており、あたらしい大谷石を用意したという話。
などなど、結構興味深い話。補強と復原には、建て替えと同じぐらいの大変な手がかかっていたのね…。
あとは写真をいくつか
外観。以前とは違って八幡宮参道側が表玄関に。
ところで以前はこちら側に新館が建っていて、本館から橋を渡って通ったものなのだが…。
写真は2016年のもの。二枚目の奥に見える建物が新館。
なので、おそらく源平池の一部を埋め立てたのではないかと推察。
新館は耐震性の問題があって(東北大震災以後?)、閉館前から使用を中止していた。
新館は新館で、展示室が池に張り出した構造と二階までの一面のガラス壁が実にいい雰囲気で好きな建物だったのだが。
こんな感じ。写真は2016年のものなので展示用には利用されていない。
喫茶室にあった女の一生という壁画。これもある時期までは隠されていたらしいが、閉館前数年のあいだ再公開されたもの。
綺麗に剥がして、いまは葉山の神奈川県立近代美術館に持っていったらしい。
建物を挟んで池とは逆側にあった管理棟だか収蔵庫だかも、取り壊されてガラス仕立ての建物に。ここも展示に利用されるのかな。
中にはも雰囲気が変わりましたね。まあ、彫刻がなくなったので当然とも言えますが。
まあ、開館当時の意匠に近づけたそうですけどね。(もとは玉砂利。バリアフリー的に問題があるので、今回の復原では玉砂利洗い出しらしいです)
今後、どのような展示がされるのか楽しみです。八幡宮に関する神宝や事物に拘らず、広く鎌倉を感じさせる展示をお願いしたいですね。