Days on the Rove

好事家風情の日常。読書と散歩と少々の酒。

読了本 2021/09

9月は14冊。思ったよりは読んだのかな。

Web版を読んでいたので、購入。なんだろう、その創作(だけではないが)のLook backと、in Anger(最後のコマに)への囚われと…。いろいろ考えさせられるね。

京本に敵わないと漫画をやめた藤本が、その京本にファンであることを告げられ、雨の中で踊り出すシーンが何よりも良い。

あの事件がひとつのモチーフなのだよな。それでも書き続けること。
創作・知的好奇心といった日常を奪うものに対峙する方法は、怒りではなくその日常を続けていくことなのだと。

いつも他人の背中を追いかけている自分だが、背中を追いかけるのでなく自ら歩き続けるしかないのだと。

植物の生存戦略が理にかなっているデザインになっているという!何よりも標本と写真の美しさにうっとりとしてしまう。

入手できなくなるのが確定しているLIXIL出版(旧INAX出版)の書籍群を収集中。
これは写真の美しさだけでも一見の価値あり。

こんな展示があったのだなぁ。行きたかったよ…。
「生活の知恵の結晶として生み出された形」と「高度な包装技術と美的感覚を持つもの」機能美と手業の技術から生まれる美の間にあるものなのだなぁ。
書籍中にある岡秀行論が、日本の広告デザイン史の紐解きになっているので必見。
図版を見ているだけで、堪らないね。

目黒区美術館の同名企画展の図録。無印良品で販売された特装版

とうとう駿河に舞台が移っていくのか…
建築への基礎教養が無い自分には、その超絶技巧に驚くことができずに終わる。繋ぐことによる強度の変化について言及されていたのはよかったな。
展示を再度見たような気分になった。冊子中には吉田謙吉が作った個人誌の一部が綴じ込まれていて胸アツである。

当時、企画展は鑑賞したのだが図録の購入をしなかったもの。(考現学がらみなのに購入しなかったのは、手元不如意だったのだろう)

クモの網のデザインと、そのクモの生態との関係性について。なによりもクモの網を標本にしようとした行為が面白い。
組紐の民俗学的意味と、デザイン性と。

結果的にLIXILブックレットを5冊も購入しているのか…

隙間時間を埋めるために無料で読めるもの…ということで、これを。うん、くだらないけれど、これはこれでいい。

板橋の水路上観察展で購入したもの。東京の河川史とか本当に知らないのだな、と。

板橋・練馬のフリーペーパー。暗渠の記事あるということで入手。これも板橋の水路上観察入門にて。

横浜市歴史博物館の同名企画展の図録。こぎん刺しなど。この書籍の判型がLIXILブックレットと全く同じで、わかってんじゃん!という気持ちに。LIXILギャラリーで開催されてもいいような展示だったものねぇ。

近藤ようこ版堤中納言物語かな。作者がこの感想をどう感じるか判らないけれど。
…夢にも思ゆらんの表紙絵にグッときた。(もちろん物語にも)
小栗判官の話を知っているようで知らなかったのだなという感想。そもそも小栗判官自体がトリックスター的なのね。
当地は遊行寺に近いせいか、小栗と照手姫にまつわる話も残っているだけにいろいろ思うところはある。(中身はすっかり忘れた。鬼鹿毛をつなぎ止めただったか、逃げた鬼鹿毛が振り返った場所だったか)

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