Days on the Rove

好事家風情の日常。読書と散歩と少々の酒。

読了本 2023/01

2023/01の読了本は16冊。本棚登録は34冊。購入は11冊/¥8371。

刺激的な一冊(二冊かw)であった。古書店で見つけた広告スクラップから始まる地の冒険。絵師を探すところから始まり、広告史みたいなものまで踏み込んでいくその勇気。感服です。

こういう論考がツイッターでおこなわれて、同人誌化される世界。俺の好みです。この続きがあるみたいなので、追いかけていきたい。

高島屋史料館の「百貨店展」の大年表を刊行したもの。支店の閉館で記録してあるのはいろいろ特筆すべきではないかな。

高島屋史料館のレベルの高さ(INAXギャラリーのそれに似ている)と、この内容の高さに驚く。

猫町紀行と調布の風景(無能の人など)あたりの話に興味が湧く。川崎長太郎の抹香町ものとの関連性の指摘も面白い。

 

文語に対する山本夏彦翁のシンパシーを強く感じたが、文語文に慣れない自分にはそれを感じることができないような感じである。
文語の語尾の変化で語れる物があるというのは、理解できた感があるが、それ然り。

著者 :
深夜叢書社
発売日 : 2021-03-10
ちびちび読む勧めてきた本をようやく読み終える。
水原さんの小説と、山崎方代についての講演録に感銘を受ける。

’90年代後半から私淑する水原紫苑さんの論考や、短歌、随筆などをまとめた書籍。
これを読んでも水原紫苑さんの全貌は掴めないのだが。

散歩の楽しみ方はいろいろあるのだなー。自分自身の暗転なの張り方と心の余裕なのだろうな。もっと自由に散歩を!

自分の視点はまだまだであるとも感じる。もっとブラッシュアップしなくては。

一気読み。主人公が本当にとんでもねえ野郎だったw

杉浦日向子さんの漫画の全貌を掴み切れてないなぁ。読んでいない作品もあるので、しっかり読んでいきたいと、あらためて。
個人的には浮浪雲を思いだしたんだよね。

路草で連載していた作品の単行本。なんていうか、古傷を抉られるような感じか。ただ、このヒリヒリとした感覚を今も味わっているわけではないとも感じるかな。

今の自分には、個々までも感覚は懐かしいものでしかないのかもしれない。でも、古傷は抉られるよな。自分にもあった(ろう)感覚なので。

駿河問題をどう巻き返すのかな。それにしても新九郎は悩みが尽きないねぇw

漫画を原作に大河ドラマが作られないかななんて。

異邦人もの。東京に対する感傷が強すぎる気もするが、それでもある時代の東京の姿である。

なるほど。ねむり姫の最後の一文。
ディレッタンティズムとブッキッシュと鎌倉(風)趣味と。
幻想文学であることの〆としてのとってんぱらりのぷうのような、衒学趣味。嗚呼、この世界好きだわ。

とある朗読劇からの繋がりで。そういえば、澁澤龍彦の小説は一部を除いて読んだことはなかったなと。

縁遠い詩ではあるが、読んでみるとなかなかによい。

その理知的な詩文と、その知人関係や生活ぶりに驚かれぬる。
何度も言うが、無印良品のアンソロジーの編集性の素晴らしさよ。
どういう編集者が介在しているのだろうか。

内田有紀さんの論考目当てで購入。とはいえ、自分の建築鑑賞趣味を振り返り/見つめ直すきっかけになったかな。

SNSや同人的な建築鑑賞趣味と地歴・芸術の関連性を強く感じる。

お布施と知的興味と。

芸術と前衛。路上観察という視点。茶の湯が前衛であるということに気がつく筆者。何よりも路上観察との対比で語る部分に自分は反応するのだなと思った。(そして路上観察も茶の湯も前衛性を失い形式化していくことも)

赤瀬川原平さんが茶道や芸術論を語るのではなく、メタとしての芸術論なのだなと感じた。

再読。秋田と勝平得之に関する部分を重点的に。秋田Disは建築に対してではなくて、知事と大地主の対応についてだった。

20年ぶりの読書は自分の視点の違いに繋がるのだなと感じたかな。

Copyright ©2006-2024 猫綱 (Nekotuna) All rights reserved.