Days on the Rove

好事家風情の日常。読書と散歩と少々の酒。

Event Review 2023/10

10月はイベント・ミュージアムとも行かずに終わる。
ただオンラインイベントとシネマ歌舞伎を視聴しただけ。
あかんなぁ。

名称:「暗橋」で楽しむ平井さんぽ ~平井の本棚・半径3㎞の新たな出会い展 クロージングトークイベント 「東東京の川と橋」 | Peatix
場所:Peatix
入場料:¥1000(アーカイブ視聴)
期間:09/16
見学日:10/07
図録:--

訪れることができなかった暗渠展示のクロージングイベント。
暗渠マニアックスとかつしかけいたさんの組み合わせという至高の組み合わせ。
暗渠マニアックスのおふたりが、かつしかけいたさんの東東京区々の原作をプレゼンして対決というコーナーが、それぞれの持ち味が出て最高に面白かった。
高山さんのそれは二次創作本にするしかなさそうだったけれどw

 

かつしかさんとはTwitter(現X)でかなり昔からフォローさせて頂いていて、10年以上も前に京成立石駅地下道を封鎖して開催されたトークイベントのスタッフをなさっていたかつしかさんにご挨拶した記憶がある。懐かしいなぁ。

そのときの写真。トーク前の会場。奥のカーテンの向こうに階段がみえる。自分が座っているのも階段。
2012年3月だったけれど、結構寒い日で凍えながら見たような記憶がある。地下道なのも寒かった理由のひとつだろうけれど。
終演後、にわか雨に降られたんだよなぁ。懐かしい記憶。

nekotuna.hatenadiary.jp

…ああ、座骨神経痛になってしまったのねw

閑話休題。
オープニングトークとクロージングトークを視聴して、現地で展示を見られなかったのが非常に残念に思いました。そして、平井という街を探検してみたいと感じました。

名称:シネマ歌舞伎「海神別荘」、「高野聖
場所:109シネマズ湘南
入場料:¥2200×2
期間:10/20~11/02 
見学日:10/22
図録:--

最近歌舞伎を見るようになって、過去の名演を見る方法としてのシネマ歌舞伎にも手を出すことに。
趣味が広がるとはこういうことなのだろうと、しみじみとする。

今回のシネマ歌舞伎は泉鏡花作品を坂東玉三郎が演じたものを2作ずつ2ヶ月連続で放映するもの。これは行かねばなるまいと押っ取り刀で駆けつけましたよ。

…玉三郎と泉鏡花の組み合わせは最の高だった。

まずは海神別荘から。

海に捧げられた美女と海底の王国の主(公子?)との魂の邂逅を描く作品。悲嘆に暮れながらも凛とした美女を玉三郎が演ずる。これだけで十分。
公子役の海老蔵(当時)は見得と荒事は立派なのだが、それ以外のセリフが棒読みっぽく、どうにも違和感が残った。ひょっとして…アレなのか??
シェークスピア劇っぽい演技というか発声なのかとも思ったが、どうもねぇ。

舞台美術を天野喜孝が担当。鑑賞の最中から独特な美術や衣装だなと思っていたが、エンドロールで腑に落ちる。
グイン・サーガや吸血鬼ハンターDのアレなのよ。泉鏡花×玉三郎×天野喜孝。なんていう耽美世界!

悲嘆に暮れる理由が、人間世界に帰りたいではなく、人間世界に幸せであることを見せたいというのが、この物語のポイントか。単なる湿っぽい場面ではなく、美女の凛としたところがいいのだと思った。

www.aozora.gr.jp

なるほど原作自体が脚本仕立てなのだね。

続けて「高野聖」

泉鏡花作品で、唯一読み切ったといっても間違いではない「高野聖」。舞台の上を離れて、声明や野外ロケ(山中をさまよいあるく様子)が追加。
野外ロケの山中にシュロの葉がみえるので、ちょっと興ざめ。この作品の山中にはなさそうな気がするのだが。(見ながら鎌倉の山中かよ!と心中突っ込んでしまった。全体的に広葉常緑樹っぽいし)

玉三郎の妖艶さに目を見張り、中村獅童の抑えた演技に舌を巻いた。
特に獅童。勝手なイメージだがパワープレイで押し切るタイプだと思っていたので、今回の演技で好印象。

それにしても玉三郎の妖艶さよ。水浴で諸肌脱ぎになるシーン(実際には肩から上しかみえないのだが)、ちょっとドキドキしたw

あとはロケ部分ででてくる蛭が妙にリアリスティックでね。あんなに貼りついたらパニックにもなるっていうの。(しかもかなり大きめに作ってある印象)
のちに、夢のなかで蛭がでてきたのは、このシネマ歌舞伎が原因に違いない。結構うなされたなぁ。

映画のあとは、大船ヒグラシ文庫で直会。シネマ歌舞伎の感想戦、自分が提唱する「おじさん構文の元祖は紀貫之である」説の査読(結果、説として内容に瑕疵がある。不可)、ちょっとしたイベント運営の企画の話。ちょっと忙しくなるかも。へべれけになって午前様前に無事帰宅。睡眠不足。感謝。

www.aozora.gr.jp

 

Copyright ©2006-2024 猫綱 (Nekotuna) All rights reserved.