名称:おもしろ同人誌バザール
場所:ベルサール神保町
入場料:¥1000
期間:2023/11/03
見学日:2023/11/03
図録:入場パンフあり
大崎や、新宿・横浜のハンズのものにしか行ったことがなかったおもしろ同人誌バザール。
今回は初めての神保町のおもしろ同人誌バザールへ。
つか、当日は神保町の神田古本まつりの最終日。混み合っている神保町に恐れおののく。猟書家(古本好きとはおもわない)って、あんなにいるものなのね…ちと人酔いしたよ。
事前チェック済みなのに、当日に出展者を訪れなかったブースを(若干ぼかして)挙げておく。同潤会、台湾路上観察、民俗学、立ち食いそば、富士塚登山、地図ラー、南総里見八犬伝、旧漢字、企業博物館、立ち飲み、サークルスペース設営。結構多いな。
購入した本はこんなもの。
ジョージアの旅行写真記。手ぬぐい本と手ぬぐい(猫と錯視)。小野篁の紹介本(町田に篁ゆかりの場所があるなんて!)。富士塚遙拝記。BASICが使える教育用コンピュータの同人誌。ウズベキスタンのタシケントの写真集(これ、最高)。タシケントの地下鉄カレンダー。
まあ、俺っぽいとは思うね…
購入を散々迷ったあげく買わなかったのに、今になって口惜しいのは横浜市営地下鉄未成線(計画線??)で終わった未成駅の駅サインのアクキーではなかったか。つか、その(たしか)山下町駅も欲しいが、未成2号線のアクキーはないのかな?(仮称藤棚駅とかw)
富士塚のブース。一冊しか買わなかったのだけれども、ツイートを確認したらもっと買うべき本が複数あったみたい。勿体ないことをした。(自分は横浜南部&鎌倉の富士塚しか知らない人ですが)
書籍¥5700+グッズ¥2900+入場料¥1000は、決して高くないと思う。
大崎よりも規模が大きいし、ハンズの期間限定ショップのただ並べてあるだけとも違う、充実感がありました。目当ての本以外のものも購入したのは、高揚感とそれぞれの出店者の熱量にあてられた故でしょうか。
まあ、ああいう同人誌イベントの作法に慣れてないのは自分の問題。もっと上手く猟書できると思うし、楽しめると思う。あとは、こういうイベントに適応した鞄はあってしかるべきなんだなと。そこに気が回らなんだ。いい鞄はないですかねぇ。
おもしろ同人誌バザールのあとは、Footnik恵比寿で直会。イギリス風パブってH.U.B.ぐらいしか知らないのだが、こういう雰囲気いいな。本当はスポーツバー(パブ?)なのだろうが。
また、行きたいなぁ。
ちょっと話は違うが、神田古書まつりのリーフレットに、おもしろ同人誌バザールの記載がない件。カレーとかスポーツ商品のイベントは記載しているのにね。リスペクトがないなぁ。
古書と同人誌では毛色が違うのかもしれないが、こういう所で協力し合わない手はないと思うのだけどね。勿体ないな。
あと、当日神田古書まつりで狙っていた百木田家の古書暮らしのエコバッグは欲しかった。全日に売り切れたのだったかな。
百木田家の古書暮らしは神保町の古書展を舞台にした漫画。これ、面白いので読むべし。
神保町の古書展を舞台にした…ってだけではなく、古書店文化のそれとか、ストーリーとか、その絵柄とか(意味不明)。まあ、琴線に触れまくりなので。
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— 神田古本まつり (@kanda_kosho) 2023年10月18日
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いやあ、本当に欲しかった。
神保町から横浜に戻って、(本来は)メインイベントたるマンホールナイトへ。
名称:マンホールナイトVol.15
場所:横浜市技能文化会館 802大研修室
入場料:¥1000
期間:2013/11/03
見学日:2013/11/03
図録:なし
マンホールナイトは前回は2015年の参加。もうそんなに時間が経ってしまったのか!
初の横浜開催ということで、ご当地もののテーマも語られるかと思っていたがそれはなし。
デザインマンホールの立役者→デザインマンホールの蒐集家(実物ではない)→(毎回必ずある異文化交流枠の)ドローン空撮→デザインマンホールのデザイナー→オリジナルマンホールの制作者という流れ。
どの方も熱く、濃くて濃密な時間だった。
そして、聴衆も熱く濃い方々だったことを申し添えておく。
なによりも情熱という力を思い知るなど。情熱は力なり。
あと、みちくさ学会の文字を見て懐かしく思ったのでした。
みちくさ学会のHPは残っているのね。
Amazonの電子書籍は持っている。たまに読み返したりする。
この日のふたつのイベントは情熱のあり方についておもわされた一日だった。感謝。
名称:シネマ歌舞伎「天守物語」「日本橋」
場所:109シネマズ湘南
入場料:¥2200*2 エグゼクティブシート(会員割引)
期間:
見学日:2023/11/12
図録:--
10月の海神別荘、高野聖に続く玉三郎×泉鏡花の後編。
まずは「天守物語」。
城の天守に住み着いた姫君の怪異と城の若武者の恋物語。
玉三郎と気高さと獅童の演技に舌を巻く。獅童はちゃんと歌舞伎をやっているんだな。にしても仇っぽい玉三郎の演技はほんまにすごいな。図書之助はどうも台詞がなあ。上っ面でツルツル滑っているんだよね。立ち回りや声を張り上げたときは堂々として良いのだけれど。
サロメっぽさもあるって、最初はどうにもアレなんだけど、若者が登場してからの恋に狂う玉三郎の美しさはなんとも。女性の様々な側面をそれぞれに表すのが本当にうまいのだなぁ。それぞれにそれぞれの美しさがあるんだよね。ズルいw
というか、泉鏡花って底知れぬなぁ。振れ幅大きすぎるやん。何度も挫折している小説家だけど、読んでいかなくてはなぁ。
続けて、「日本橋」
見ていて、ん?これ歌舞伎?と思ったらシネマ歌舞伎ではなくグランドシネマという区分なのね。
どう見ても主人公=玉三郎のライバルの芸者が女性俳優なんだよね…って、高橋恵子じゃん!恋のさや当てを演じる男性役もみたことあるなぁと思ったら、何かの朝ドラに登場していた人。…やはり歌舞伎ではない。演出や舞台も新派のそれっぽいし。(新派も松竹なのだろうが)
とはいえ、玉三郎のが演じたお孝の侠気、酔いっぷり、いじましさ、啖呵など。様々な女性の姿を映し出していて、たっぷり玉三郎を堪能できたのではないか。2012年の作だそうで。
特に、いじましい玉三郎の演技はあざとい女性のそれなのだが、なんともかわいいのでアレ。
演じた高橋恵子や永島敏行(玉三郎の情夫)もいい感じであった。やはり新劇っぽいよねぇ。
つか、高橋恵子。こんなにいい役者なのね。ちょっとビックリした。
しかしなあ。この物語は男の優柔不断と恋敵(?)の未練が女性を悲運に追い込んでいくんだよな。あの優柔不断ぶりは男の俺でも見ていてイライラしたよw
2本、映画を続けてみると結構疲れた。(幕間は30分もなかったのでは)。会員割引でエグゼクティブシートを利用できたのが幸いだったかなぁ。
そして今回もスマホを光らせる人、バイブが鳴り響く人、鞄から飴玉か食べ物を取り出すのでガサゴソと音を立てる人などなど。観劇のマナーなっていなかったなぁ。スマホを光らせた人は映画そのものには興味がなくてトレイラーを撮影したかっただけなのでは疑惑が。
映画のあとはフナラシで直会。日本酒、焼鳥、ヒラメの刺身など。結構へべれけ(たぶん日本酒のせいだ)映画の感想とバディもの→見聞録バディもの(見仏記や日本芸術応援団)の話。お互いの最近の見聞を語り合う。とりあえず諏訪に行くべし。水運儀象台を見にいきたい!22時前には帰宅。良き夜。感謝。
つか、22時で帰宅するようになるなんて!自分も飲み過ぎることに日和るようになってきたんだなw
名称:ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン
場所:アーティゾンミュージアム
入場料:¥1200
期間:09/09〜11/19
見学日:11/19
図録:あり。未購入(完売!無念!)
最終日に訪問。同行した友人は初日に訪れて激賞していたもの。後述する歌舞伎鑑賞と組み合わせての訪問に。(つか、当日の計画を立てる段階で、見ていないのならみるべきと勧められたもの)
山口晃さんはオリンピックを巡るアートと政治のあれこれの顛末を描いた散らし書きや、建築史家と巡ったバディものの随筆、日本橋の駅コンコースに展示された作品のそれぐらいしか知らなかった人。
が、実際に展示を見てみたら、山口晃というアーティストの作品の素晴らしさと解体/構築の妙と批評性に唸らされた展示だった。
最初に度肝を抜かれたのが、展示室入り口にあった部屋が15度傾いたからくり部屋。自分の身体性のブレっぷりに思わず笑ってしまったよ。ちょっとした変化なのに、それに対応できない自分。そして、水平を取り戻したあとでも、壁にぶつかっていくようにしか歩けない自分…
どこぞの遊園地にあったものの再現らしいが、アートというものの本質はこういう所であると高らかに宣言しているのであろう。いや、驚いた。つか、笑いが止まらなかった。
東京オリパラのポスターアートとその解題。来迎図、日本橋、東京圏の素晴らしさ。インスタレーション2ヶ(アウトラインアナグラムとモスキートルーム)、最初のからくり部屋と同じ匂いを感じたりしたような。身体性の変化ってあるような気がしてきた。
連載が中断してしまった趣都という漫画の原画。これ、ちゃんと完結して欲しいし、冊子にまとまって欲しい。
なによりも山口晃自身による解説の文章、(初日に鑑賞してた友人によれば、増えているらしい。)これ、ちゃんと残してくれないかなぁ。冊子として。きっと自分のような凡人には何度も読み返さなくてはならないものだと思うので。(何度も読み直しても理解できる自信はないけれど)
図録を入手し損ねたのが無念。最終日(=鑑賞日)に完売した模様なのでさらに。(朝イチに入場したのに…)
アーティゾンさんでなくても、どこかの出版社が完全版を販売してくれないですかねぇ。(願望)
アーティゾン美術館で開催中の「ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン」の図録。期間中に追加された自己解説も加えて完全版を刊行してくれないかな。
— 猫綱 (@nekotuna) 2023年11月20日
マジで。お願いします!
個人的には山口晃さんの作品もさることながら、その文章の論理性に惹かれた。文章もちゃんと読んでみたい。
これは読んだもの。バディものとしても最高の一冊。読むことをおすすめしたい。
そうそう、これ。VRで展示会場が見られるというもの。いつまでのアーカイブされているのか不明だが、一見することをおすすめしたい。
\360°VIEWを公開🔈✨/
— artizonmuseumjp (@artizonmuseumJP) 2023年11月24日
11月19日に閉幕した「ジャム・セッション #山口晃」展(6階展示室)の360°VIEWを公開しました👀https://t.co/3mw79JeZQp
展覧会は閉幕いたしましたが、会場の雰囲気を少しでもお楽しみください✨
見て良かった。新しい世界が開けた感じがある。
山口晃展のあとは青山へ。自分の希望でこちらに。
名称:トルコ共和国建国100周年記念山田寅次郎展 茶人、トルコと日本をつなぐ
場所:ワタリウム美術館
入場料:¥1200(本来は¥1400。これで山口晃展と相殺)
期間:08/11〜09/19(こちらも最終日w)
見学日:09/19
図録:なし
エルトゥールル号遭難事件の義援金を集めたことから始まるトルコとの交流史。茶人で実業家で逸話だらけの人物。現代美術のワタリウムで開催されるのは縁があったからのこと。熱い、俺的に得な展示だった。
個人的にトルコと中心とするテュルク文化圏に興味が湧いている最中なので 、本当にこういう展示はありがたい。宗徧流は鎌倉とも縁があるので、余計に親近感が湧く。
つか、どの逸話も真実味に欠けるほど壮大で、明治の立志伝ぽい(うさんくさい)とは思うけれど、それもまた魅力なんだよな。
伊東忠太との交流の絵葉書。こういうやりとりが残っていることに敬意。いい友人を持つことは財産なのだなと。(というほど堅苦しさはないのだが)
伊東忠太の外遊マップを見て、なるほど納得したものがあったのだが、築地本願寺はそういう所から出てきたものだろうと思ったよ。
図録と山田のトルコ滞在記である土耳古畫観はいずれ入手したい。
見学中に一人で見学していた俺より年上と思われる男性が1人で鑑賞していたのだが、一々感想が五月蠅かった。ひょいと、遊民爺さんを思いだしたりした(つか、遊民爺さんってギャラリーストーカーと親和性ありそうよね。他山の石としなくては。)
名称:吉例顔見世大歌舞伎 夜の部
場所:歌舞伎座
入場料:¥6000(3FA席)
期間:11/02〜11/25
見学日:11/19
図録:あり。¥1300 購入。(写真あり)
今年三回目の歌舞伎座。いや、もう歌舞伎まみれですなぁ。
まずは松浦の太鼓。赤穂義士外伝になるのかな。松浦の殿様役の仁左衛門が最高。わがままな殿様、大高源五の和歌(付句?)の意味を読み解く殿様、浪士の討ち入りに喜ぶ殿様。どれも本当に素晴らしい。若いころのイメージの故か、スマートな芸が身の上の気がしていたが、こういうコミカルな役も素晴らしいのねぇ。
そして松緑の大高源五。これもまた素晴らしい。煤竹売りと討ち入り姿のそれぞれの違いがなんともいえぬ色気であった。
同行した友人が、松緑を忠臣蔵役者みたいなことを言っていたのだが、これがピンとくるのは翌月の歌舞伎によるのであるが、この時は何のことやらであった。
そして米吉。大高源五の妹で松浦公にいいよられるお縫。(うまく機転を利かせて言い逃れるのだが)、ああいう理知的な娘役が似合うのだろうなぁ。米吉の父親の歌六の宝井其角もいい感じであった。
つぎは鎌倉三代記。タイトルは鎌倉。登場人物も三浦義時に佐々木高綱と鎌倉時代風だが、その時代に仮託した大坂夏の陣のお話し。それぞれ、木村重成・真田幸村。千姫と徳川家康も時姫と北条時政として扱われている。
興味深い話だったのだが、途中睡魔に襲われたんだよなぁ。Twitterで検索してみたら同じような感想の方が多数。案外、感情移入しにくい話なのかもしれないと感じたよ。ストーリー自体もわかりづらいところがあるし。
最後は舞踊を三つほど。春調娘七種、三社祭(善悪で通じるらしい)、教草吉原雀。
春調娘七種は曾我兄弟と静御前によるもの。おめでたいものなんだなという感想。
三社祭。巳之助&右近息ぴったり!何故、漁師が雷に打たれて善悪になるのかとか、三社祭関係ないじゃん(浅草というか隅田川&漁師が繋がるぐらい)とか、つっこみどころ多数。
ただ、そんなものは吹っ飛ばすほどの巳之助・右近のステップであった。ただただ感服。
教草吉原雀。これもまた、よくわからない。雀の精と鳥刺しによる舞なのだが、それが吉原に見る人々の姿ということなのだが…。舞はうつくしかったです。
今回、イヤホンガイドを使わずして鑑賞。最後の舞踊は欲しいと思った(唄の解説はほしいところ。あとは、踊りの意味が理解できぬ時)が、後はなくてもなんとかなるようになってきたかもしれない。無論、イヤホンガイドの解説がない故の見落としはあるのだろうが。
終了時刻の関係でスカグリ酒場だけで帰宅。直会というか感想戦が楽しいのに、それを日和って帰るようになるなんて、自分でもちょっと驚きである。とはいえ、いい一日だった。感謝。