Days on the Rove

好事家風情の日常。読書と散歩と少々の酒。

2022 Best of the bests

1年の締めくくりの恒例記事を。

・書籍

読了は157冊。購入は157冊。¥125013
昨年は163冊、購入は169冊、¥156997なので昨年比では減少気味だが、ほぼ例年通りか。
電子書籍が大きいと想像。ゴールデンカムイ全32巻とか。

-第1位-

ああ、そういう終わり方なの!?って感じだった。ひとつの愛の形なのだろうが、結構衝撃的。
ロカちゃんのCDを聴いてみたいなぁ。無論、無理なのだけど。

これに叶う本はなかった。いしいひさいちさんが新聞連載内連載を膨らましたもの。ISBNのない個人出版なんだけどね。

www.ishii-shoten.com

-第2位-

LIXILギャラリーが最後に開催する予定だった企画展の図録。実際にはコロナ禍で開催できなかったもの。当時、この企画展の意義に気がついていなかったのだよなぁ。藤森照信さんの本で今和次郎さんの意匠デザインの話を読んでいたのに。

今年、国の登録有形文化財に指定が決定。企画展も含めて奇跡の住宅だなぁ。

-第3位-

刺激的な1冊だった。藤森先生の専門的知識と山口さんの美意識がうまく相乗効果を生み出している。

見物記や日本美術応援団などと同じバディもの(そういうジャンルあるの?)。お互いの関係性と感性がうまく相互作用しているのでなかなかに面白い。近代建築以外の建築も面白いのだなと思わされましたよ。

-第4位-

著者の手のひらで踊らされているだけではないのか疑惑が生ずるほど、手のひらの上だった。最近の展示とリンクしているというところがアレだなぁ。
著者の文章が読みやすいというのもアレな一因であるのかな。

商業美術というとポスターのイメージしかなかったのだが、いろいろ広がるものだなと。
最近興味のある展覧会・美術家がこのあたりのキーワードでくくれるのかなと。

-次点-

古書店を舞台にしたミステリーではなく、古書店を舞台に人間の心の機微を描く小説なのだと。どの作品でも書かれるのはコミュニケーションの不全なのだと。
ため息をつきながら読む。そこにあるのは、自分の記憶にある古書店の姿に似ている。そこにある本や、値札をじっくりと眺める。きっと掘り出し物があるだろうから。

同じ著者によるもの。ちくま文庫らしいなと思いつつも、こういうのを出版してくれることに感謝。


・企画展・イベント

-第1位 東北へのまなざし 1930-1945@東京ステーションギャラリー(8月)

www.ejrcf.or.jp

民俗・民藝・考現学・雪調そして旅行文化。うまく自分の興味と嵌まった展示だった。
秋田の勝平得之。以前秋田に行ったときに、もっとしっかり見ておくべきだったよ。

-第2位 大勾玉展@大田区立郷土博物館(8月)

www.city.ota.tokyo.jp

単に勾玉まみれな展示なのだが、沢山の勾玉を見ているうちに分類への欲望が出てくるという…
図録の入手もアレコレも含めてのベスト入り。図録の解説を読んでようやく理解が深まったよ。

-第3位 新版画 進化系UKIYO-Eの美@千葉市美術館(10月)

www.ccma-net.jp

プレ新版画、新版画への模索、勃興期と成熟期、工房制と私家版(プロデューサー時代から、絵師の意向が主となるタイプ)、外国人絵師と網羅的、歴史的な展示であり、新版画の全容を掴むにはいい展示だったと思う。いい勉強になりました。

-第4位 百貨店展――夢と憧れの建築史@高島屋史料館TOKYO(10月)

www.takashimaya.co.jp

(リンク切れの可能性あり。アーカイブページが出来次第リンクを更新)

小さな展示なのだが、濃厚な展示であった。あの大年表が限定で販売されたのも記しておこうか。

-次点-

「都市デザイン 横浜」展 〜個性と魅⼒あるまちをつくる〜@BankART KAIKO(3月4月

toshide50.com

品川用水@品川歴史館(2月

https://www.city.shinagawa.tokyo.jp/jigyo/06/historyhp/moyoshi/kikakuten.pdf
闇と光 ―清親・安治・柳村@太田記念美術館(11月

www.ukiyoe-ota-muse.jp

収蔵作品による 小林清親展【増補】-サプリメント-@練馬区立美術館(1月

www.neribun.or.jp

それぞれにコメントを書くのは避けるけれど、なかなかにいい展示であった。


・DoNotVisitExhibition(DNV Exhibition)

自分の心身の問題、コロナ禍でのためらい、身動きできない都合、スケジューリングの失敗など理由は多数あるが、勿体なかったな。

歌舞伎は1月5月7月(一日で2部!)、11月の4回。12月に文楽(感想はまだ)。
映画はシネマ歌舞伎を2回。あれ、なんだ、結構遊んでいるじゃないのw

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