Days on the Rove

好事家風情の日常。読書と散歩と少々の酒。

11.15鉄道に関する二つの展示。

鉄道に関する二つの展示をめぐった一日。
とはいえ、鉄道が主ではなく、温泉(観光史)と地域文学史、近代化遺産についての展示が、鉄道と絡めてあったというのが本当のところ。
一応、念のため申し添えておくと、テツではありませんからね。

名称:温泉と文芸と鉄道
場所:旧新橋停車場鉄道歴史展示室
会期:8.4〜11.23
入場料:無料
見学日:11.15
図録:あり。¥700。購入。

まずはお雇い外国人のドイツ人医師ベルツの展示。
ベルツって海水浴でも登場する人なので、日本の観光には欠かせない人物かもしれない。
論文、ベルツの年金証書など。
熱海の石版画の鳥瞰図。石版画はいまいちよくわかっていない。でも鳥瞰図的な魔のによく用いられている印象がある。要研究。

国営の(医療用)温浴場、噏滊館なるもの。そんなものがあったのか!

国鉄熱海線の開通による温泉の普及。(その前の人車軌道時代はそれほどでもなかったのかな?)

尾崎紅葉の金色夜叉。鏑木清方の口絵!眼福。

(資料の時代が行きつ戻りつするが) 昭和17年の東京からの短距離の旅行鳥瞰図。初三郎ではなさそう。横浜〜鎌倉周辺で主なる観光地としてあげられているのが、三渓園、総持寺・花月園、金沢八景、三崎、鎌倉、江の島、柏尾川桜(おお!)、岡野公園…岡野公園?。要研究。

伊香保温泉。
伊香保に鉄道があった模様。高崎ー渋川ー伊香保。もしくは前橋ー渋川ー伊香保。
伊香保って、バスか車を使わないと行きづらいところなんだよね。今でもあればいいのに。
とはいえ、車両は路面電車状の物。大した乗客は運べないだろうな…
文芸と言えば、前橋の荻原朔太郎などなど、榛名まで含めて竹久夢二も取り上げられている。

草津・軽井沢。
草津と言えば草軽軽便鉄道。軽井沢から山越え・川越えをして草津まで。
軽井沢の駅前に機関車が今でも置かれているような記憶。

(どの地域でも、古写真、観光パンフは面白いね。じっくりと見たよ。だけど特別な物でなければ割愛)

松川二郎なる旅行ライターの先駆けとなる人物の紹介。
ちょっと山師的な部分もあったようだが、面白そうな人物。
その著作は読んでみたいね。

那須塩原。
どちらかというと観光地と言うよりは、明治の政治家たちの農場というイメージが強いかな。
大山巌、松方正義など。
初三郎の鳥瞰図。ようやく本家がでてきましたな。他の鳥瞰図とは出来が違う。
川瀬巴水の絵も。いっとき巴水は塩原で暮らしたのだったかな?記憶が曖昧。

最後は花巻。しかし、どの路線も官営鉄道から引かれた私鉄があるのは面白い。温泉と観光は、鉄道を走らせるだけの魅力があったということなのか。

全般的に文芸要素は薄く、「温泉と鉄道」といった向きの展示。

名称:鉄道遺構・再発見 Rediscovery--A Legacy of Railway Infrastructure
場所:LIXILギャラリー(東京)
会期:8.7〜11.21
入場料:無料
見学日:11.15
図録:あり。購入。¥1944

鉄道の廃線跡を近代化遺産として読み替えていくためのリソース集。

おおきく取り上げられていたのは、佐渡の鉱山鉄道、高知の森林軌道、北海道の廃線跡、足尾銅山など。

建築技法(古いコンクリートや煉瓦)、遺構そのものがもつ歴史性・遺産性、異化される風景などがテーマ。

個人的には北海道のダムに沈んだコンクリ橋梁と九州の煉瓦橋かな。特に九州の煉瓦橋。複線の予定をひとまず単線だけ作ったので、煉瓦の一部が平面にならずにデコボコしているのが、それそのものがデザインのように見えて面白い。

中央線の旧トンネルが散歩道として整備。歩いてみたい。
清水港のテルファー。一種のクレーン。形は違えど、大船駅にもテルファーはあったらしいよ。
横浜は新山下の霞橋。これは新川崎の江ヶ崎跨線橋の一部。そういえば写真に収めてブログにしたな。

横浜の臨港線。
今の汽車道、赤レンガ倉庫近くのプラットホーム、山下臨港線プロムナードなど。
そういえば横浜も鉄道遺構は沢山あるよね…

こちらの展示は身近にもこういう遺構(もしくは古い現存例)がありそうな気がしてきた。
そういえば、近くのJR線に、元河道を地下道に転用した例があるのだが、煉瓦だったような気がしてきた。今度じっくり見てみたら面白いのかも。

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